コラム

③神宮大麻について

●神宮大麻(じんぐうたいま)

麻は、衣服等の布地や縄に使われるなど、古代より現在に至るまで生活の中に定着している物ですが、これを神社ではお祓いの道具として使っています。この麻をご祈祷のしるしとして神札(おふだ)の芯に使うようになりました。今でも神宮のおふだは真板に麻串が貼り付けられ、その周りを紙で包んでおふだが作られています。
「神宮大麻」(じんぐうたいま)とは、伊勢神宮の御祭神、天照大御神(あまてらすおおみかみ)の神札(おふだ)のことをいいます。神宮のお神札がお祀りされるようになったのは室町時代と言われており、昔は、「御祓大麻(おはらいたいま)」「お祓いさん」ともいわれ、御師(おんし)という神宮に仕えた祠官によって全国に頒布されていました。江戸時代には全国で約9割の家庭で祀られていた記録があるようです。
明治五年より、御師による頒布は廃止され、御祓大麻という名称も、神宮大麻と改称されました。戦後昭和二十一年からは、神社本庁が委託を受けて、頒布することになりました。

一覧へ戻る